井草の家、リノベーション中です 1 ~階段室の手摺壁~

久しぶりの更新になります。今回から新加入の私、柳本が少なくとも週に一度は更新してまいります。簡単な自己紹介をさせていただきますと、某アトリエ事務所で長らく住宅設計に携わった後、音響、防音を専門とする会社で設計施工を経験してきました。新築改築に関わらず、静かに豊かに生活したい方の相談をお待ちしてます

さて、現在井草の家のリノベーション工事中です。この物件の階段室は元々暗く重い印象です。窓は今以上に増やせないという制限の中、階段室とそれに続くホールをいかに明るい印象にするかというのがポイントになります。

解体前の階段室

これが改修前の階段室です。写真を撮ったのは昼間ですが照明を点けなければならず、また、照明を点けても手摺壁の陰で暗く感じます。

解体後の階段室

これが解体後の階段室です。スケルトン状態になったことで見通しがよくなり、光が入ったときに陰になる場所が少なくなっています。

このスケルトン状態に近い格子のみの手摺にすることで明るさは確保できるのですが、このご家族には若干わんぱくな男の子がいるため横格子は乗り越えてしまう危険性があります。そういった場合には縦格子にすれば良いのですが、実はもう一人どんな隙間もくぐり抜けそうな女の子がいるために格子の間隔を一般より狭める必要を感じます。狭い縦格子となると監獄を思い浮かべてしまい(入ったことはありませんが)どうも気乗りしません。安全性と見栄えの良さというのは時に相反することがありますが、今回のように小さなお子様がいるケースでは基本的に安全性を第一に考えます。安全第一ですが、当然意匠や明るさの問題もこれ以上無いという結果を得たい。そんなことを考えているととても楽しく、一日があっという間に過ぎていきます。

そんなわけで案は出来ました。本当です。が、つい長くなってしまいましたので結果は工事完成後に報告したいと思います。楽しみは後でということで…

今後ともよろしくお願いいたします。(柳本)