<概要>
場所:東京都世田谷区
延べ面積:133.04平米
構造:RC造(リノベーション)
ご夫婦と3人のお子さま、5人家族のためのリノベーションです。
都内のマンションとしては、比較的大きな専有面積のお部屋
リノベーション前の平面計画では3LDKでしたが、各室余白を持たせた設えとなっていました。
また、バスルーム・トイレともに2カ所設けられ、玄関ホールも贅沢な面積の使い方をされていました。
5人家族の生活スタイルに合わせ余白を整理、周辺環境を今一度精査することで、元々北側にあったLDKを、より環境の良い南側に配置。当初LDKがあった場所に主寝室を置き換えました。
また、お子さまが小さいうちはLDKを広く使い、将来的には3人それぞれの個室を確保できるように、空調・照明設備も考慮し、全体の計画をまとめています。
キッチンは排水ルート・排気ルートの関係もあり、元の位置から大きく動かさず、向きを90°回転させるとともに、ダイニングへ向けたオープンキッチンとしました。
南側は隣家が比較的離れており、建物の間から視界が抜け、かつ、庭木の緑が見える良い環境でした。リビングを配し、壁際に造作のソファベンチを設けることで、より広がりを感じられるように計画しています。
造作ソファベンチ
コスト調整の為、下部の引出し収納は既製品を利用し、高さを合わせてベンチを造作
キッチンのダイニング側、ニッチ収納の下部には雑多な小物の収納スペースを設けています。
TV壁のブラケットライトはFLOSのICLIGHTを設置しています。
TV上の天井内には上階からの配管・ダクトが密集しているため、下がり天井としていますが、形状を一工夫し、意匠性をアップできるよう設計しています。設備配管のない天井は可能な限り上げ、気積を確保しています。
キッチン・キッチンバックはCUCINAのオーダーメイドキッチンを採用しています。
使い勝手や、必要な寸法など、細かく確認しながら打合せを進めました。
キッチンから東側を見る
お子さまが小さい間はLDKの一部として使用します。基本的には子どもたちのスペースとし、家事の合間にも目が届くよう、計画しています。
本棚の一部にヌックを設置しています。本やおもちゃはもちろん、最下段にはランドセル等も収納できます。それぞれが自ら進んで片付けできるよう、スペースを設けています。
リーディングヌックの格子窓を通して、隣の個室に繋がっています。
ヌックのあるスペースを将来的に2部屋に分割し、お子さま3人分の個室を確保する予定です。
キッチンに隣接して、洗面脱衣所と浴室を配置。洗面台はオーダー家具として製作しました。
製作の場合、収納扉の木目を連続させられるので、より統一感のあるデザインが可能です。
洗面所の天井にはスチールパイプを設置し、洗濯物の仮干しスペースとして活用しています。
また、外壁の換気口が1つ余っていたので、マンションでは珍しく、ガス乾燥機の設置が可能となりました。(ガス乾燥機は湿気を逃がすためのダクトを外部につなぐ必要があるため)
キッチン横に大容量のパントリーを設け、通路としても利用。裏動線の機能も持たせています。
主寝室の隣にはウォークインクローゼットを設けています。
奥の室内窓下のカウンターはアイロン作業や、洗濯物を畳むための家事カウンターとして利用
ユーティリティスペースには書き物など小さな作業スペースを設けています。
お子さまの連絡帳やプリントの整理などに活用。
玄関ホール
左側の壁はポーターズペイントで仕上げ、挟角照射のスポットライトで陰影を強調
絵画等を飾るスペースとしても想定しています。
玄関土間のシューズインクローゼットには、ベービーカーも収納できる広さを確保しています。
廊下側からもアクセスできるので、普段の出入りは廊下側から行います。
帰宅後すぐに手洗いできるよう、玄関ホールに隣接して手洗いを設けました。来客時の利用も想定しています。使い勝手と意匠を考慮して、引出収納の右下にペーパータオル収納を造作
暗くなりがちなホール・廊下に、LDKの親子ドアを通して光を導く
LDKの造作ソファベンチ、クッションもサイズを合わせて製作
壁付けのTVボード
背板を壁に埋め込み固定、収納内部もタイル張りとし、浮遊感のある印象に
造作ベンチ横の飾り棚