竣工が近づいてきた目黒の料理教室です。今回、壁の仕上げは施主塗装になる予定ですが、キッチン側の一面だけモルタル塗りの壁になっています。少し表情が出るようにムラのある仕上げとし、この後汚れ防止のシーラー塗装を行います。
そのモルタル壁に合わせて床はフレキシブルボード仕上げとなりました。本来なら床もモルタルでという要望だったのですが、現状の床の高さに合わせないと建具の開閉に支障が出ます。その高さで納めるにはモルタルに厚さを持たせることができず、下地の状態からしても全面ヒビだらけになることが予想されたために風合いが似ているフレキシブルボードを採用することになりました。
フレキシブルボードというのは主にセメントと繊維からなる不燃の板で、表面は平滑ですが印刷ではない表情があるので比較的自然な風合いが出ます。火にも水にも強いので、外壁にも使われる材料ですが、割れやすいので床に使うには下地を上手に作る必要があります。加工性はあまりよくないのですが、セメントの特性から製品として完成後時間が経っていないほうが多少柔らかく切りやすいようです。
モルタル床は最近人気の仕上げですが、非常に硬いために膝への負担が少なくありません。フレキシブルボードも硬いですが、モルタルに比べると弾性があるため多少は歩きやすさも出るのではないかと期待しています。(柳本)
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