耐震改修工事の事例

耐震改修工事をしていると、写真のように想像していなかった事に出くわしたりします。

taishin

壁と天井を開けてみたら、鉄骨梁が木の柱に取り付けられています。

このお宅はリビング空間の上に2階の壁が乗っているのですが、リビングの真ん中に柱を立てるわけもいかず、大スパンを鉄骨で飛ばし、その上に柱を乗せ2階の壁を形成していたのです。

ここに筋交いをダブル(X字・たすき)に入れようと想定していたのですが、そうはいかなくなりました。写真の左側に鉄骨が柱にくっついているので納まりません。

そのため、急遽計算し直して筋交いをシングルにし、あるメーカーが出している耐力壁を入れ込むことで対処しました。

しかもここは和室で真壁のままに納めなくてはいけない箇所。多少は余裕を持って耐震診断を行っていないといけないと実感しました。

このように昔の建物では思いも寄らない事に遭遇する機会は多いですが、何とか対処できるようある程度の経験は必要になってきます。

また、診断の際にも建物形状等である程度想定できるようでないといけないと思います。