国立新美術館で9月16日まで開催しているアンドレアス・グルスキー展に行ってきました。アンドレアス・グルスキーについてご存じない方は下記リンク先を読んで頂けるとその作風がわかりやすいかと思います。。
写真家アンドレアス・グルスキーの日本初個展 – すべてが等価に広がる独特の視覚世界
アンドレアス・グルスキー インタビュー
彼の作品の多くは巨大(長辺が3mを超える作品も多数あります)で、モニター画面で見る程度では凄さが全く伝りません。私自身、今回の展覧会が開かれるまでネット上で何点か写真を見たり「世界最高額の写真」という話を聞いたことがある程度でそれほど興味を持つこともありませんでした。ところが実物を見てみると陳腐な言い方しかできませんが、その緻密さと情報量と美しさやグロテスクさに圧倒されます。どのくらい緻密かというと、例えば、マスゲームの女性の表情がわかるほどです。ピントが合いすぎて酔いそうにすらなります。そんな作品が60点超もあり、結構な体力と視力を使うため、途中の休憩通路でしっかり休むことをお勧めします。また、これらの写真がいかに尋常ではないかを感じるために、東京ミッドタウンのFUJIFILMで開催中の「旅する惑星」を事前に観ておくと良いかもしれません。こちらの展示は銀塩写真なので作品として比較するべきではありませんが、視覚的に面白い対比になると思います。
会場内は全て撮影禁止ですが、最後の出口に巨大なポスターがあり、これだけ撮影可能です。ご自身のカメラで撮った写真がどれだけ歪むか知るには丁度良いと思いますので是非お試しを。(柳本)