<概要>(ワンストップリノベーション)
場所:東京都狛江市
延べ面積:82.6平米
構造:壁式RC造
できるだけ木造の雰囲気の中で暮らしたいという4人家族のためのマンションリノベーションです。
住戸があるのはRC造のマンション内ではありますが、柱型のない壁式構造で壁厚もあり窓枠の見込みが大きいため比較的木造の雰囲気は出しやすく、しかも住戸内にはRCの間仕切りがないため間取りの自由度も高めでした。
2階で隣地の木などが見えるのも雰囲気づくりにプラスに働いています。
プランとしては水回りの位置は大きく変えず、将来二人のお子様の部屋にできる家族寝室をリビングを通ってアクセスできる位置に設け、ダイニングとリビングの間にワークスペースを挟んでL字型にして少し距離感を持たせました。
L字の入隅部分には角の見切りとして檜の柱を入れ、サッシ枠は雲杉の無垢材に変更し木製の内窓を入れて、いわゆるマンションっぽさを消しています。
玄関は上がり框の間口を当初より広げ戸建て並みの1200mmとすることで出入りの際のストレスを軽減させ、廊下部分との幅の差を活かして手洗いを設置しています。
リビングダイニングに囲われるように位置する家族寝室は、建具の上を欄間にしてダイニング、キッチン側に天井からの光が反射するようになっています。
リビングの窓際にはハンガーパイプを設け、床は塩ビタイルとしてインナーテラスのようにしています。
ワークスペースは窓から離れ落ち着いたコーナー部分にゆったりと設けています。
奥の部屋は将来的には夫婦寝室になりますが、当面はキッズスペースとして活用されます。
本棚は両面から使えるたっぷりサイズで、スタンディングデスクとしても使いやすい高さになっています。
テレビ下の収納、本棚、ダイニングのカウンターといった水平の要素と檜の柱や側板といった垂直の要素を散りばめて生成りベースの室内に柔らかめのアクセントを加えています。
フローリングは無垢のナラにクリアオイル塗装になっています。
サッシ枠の見込みが大きいため、内窓を入れてもまだ枠がしっかり見えて木サッシを入れた木造の雰囲気が感じられます。
家族寝室の入り口は将来二部屋に分割できるよう引き分けとなっています。
火災警報器も2室になることを想定した設置になっているので、分割した際に防災工事を入れる必要はありません。
リビング入口は引き込みの引き戸で開放時は存在感がなくなり、通風のコントロールがしやすくなります。
キッチンパネルはホーローで床は塩ビタイル。
壁付きのI型キッチンですが、開放感はあるので家族の雰囲気は感じられます。
キッチンの奥には引き戸がありますが、開放するとウォークインクローゼットの窓までつながりじゅうぶんな通風が確保できます。
玄関ホールの手洗いはある程度しっかりした大きさのものを選び、水しぶきが気になりにくくなっています。
水栓は壁出しでカウンター周りのメンテナンスもしやすくなっています。
上がり框の幅を1200mm確保し、スムーズな出入りができるようになっています。
入ってすぐのトイレのドアは周囲の壁と同じシナとして目立たなくしています。
シンプルな作りの玄関収納はコンパクトながらもしっかり容量があります。
窓のあるウォークインクローゼットは日中は明るく風通しも良いです。
この部屋だけ床は既存のままになっています。
もともと1620サイズのユニットバスだったのを1416までコンパクトにして、その分洗面脱衣室にゆとりを持たせています。
ここからはビフォーアフターです。中央の矢印をスライドすると違いがわかります。