cave

<概要>
場所:神奈川県川崎市
延べ面積:86.9平米
構造:RC造(リノベーション)

CG関係のお仕事をされているご夫婦のためのリノベーションです。

住居の原型である洞窟のように窓に面した明るいリビングから徐々に薄暗くなっていくようなワンルーム状の空間で、その時の気分で程よい明るさの居場所を見つけられるよう計画しています。

用途的に特殊なワークスペースとなるDENとウォークインクローゼットのみ個室として独立しています。

全体のトーンはオークとダークトーンのカーペットで落ち着いた雰囲気を持たせ、洞窟でいう最深部にあたる玄関土間部にアルタミラの壁画のようなイメージでアクセントとなる要素を入れています。

ワンルームながら空間が単調にならないよう、木製ルーバーで天井の高さに変化を付け、キッチンとリビングのカウンターで水平ラインを強調し、ガラスやルーバーのパーテーションでアイストップをつくることで奥行感を出しています。

ご夫婦ともにリモート勤務が多いため、リビングスペースも一部はワークスペースとなっており、会議などの状況に応じて使い分けられるようになっています。

照明は間接照明とルーバー間に設置したスポットがメインで日中は器具の存在をあまり感じないようにしています。

リビングから玄関まで視線が抜け、ルーバーとカウンターとパーティションで空間に変化を付けています。

ワークスペースも兼ねるリビングカウンター。

キッチンとベッドスペースはルーバーで天井を低くして落ち着きを出しています。

キッチンカウンターはダイニングも兼ねています。

シャープな印象のキッチンと無垢の木材のルーバーがエクレクティックな空間を演出します。

キッチンから見るリビング。

ルーバーが空間の印象を大きく変えます。

主に間接照明とルーバー間に仕込んだスポットでライティングが構成された夕景。

キッチン側のテレビはルーバーを欠き込んでフラットになるようにしています。

間接照明を消してブラケット照明などのポイントライトだけにすると落ち着いた雰囲気になります。

リビングと玄関の間のジムスペース。

ジムスペースの奥にはDENがあります。

個別ワークスペースとなるDENは明るい部屋になっています。

DENからの見返し。壁に馴染ませた扉の奥は洗面、浴室になります。

洗面室はリビングと天井を繋げているので日中は明るさが感じられます。

浴室は在来方式でつくっており、大きめのバスタブが入ってます。

浴室からの見返し。

洗濯機はウォークインクローゼット内に設置しています。

オレンジの空間ですが、元々居室だったこともあり二面の窓で明るくフィッティングもしやすくなっています。

玄関側から利用する靴置き場がウォークインクローゼット側からもアクセスできるようになっています。

玄関の土間スペース。

正面のガラスタイルを張ったニッチの奥には窓がありますが、暗さを演出するために隠しています。(ニッチ下の収納部から窓へのアクセスが可能)

左側の大きな鏡が収納扉で上記のウォークインクローゼットに通じる靴置き場になっています。

玄関からリビング方向に向かって徐々に明るくなっていきます。

内装のテクスチャーにもグラデーションが生まれ季節や時間などの変化がより一層楽しめます。

トイレは壁面を一部ふかして仕上げを変えています。

セットバックした部分に換気扇などを仕込み、余計なものが目に入らないようにしています。

以下、ビフォーアフターです。(中心の線を動かせます)

玄関からリビング方向
キッチン
キッチンからベッドスペース方向