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<概要>
場所:山梨県南都留郡富士河口湖町船津6662-1
サニタリー棟:木造(リノベーション)
炊事場棟:木造(リノベーション)
キャビン2棟:木造(新築)
共同設計:333architects
URL:
https://www.andgreencamp.com
https://foret-aventure.jp/park/fa-fuji/

河口湖にあるフォレストアドベンチャー・フジに併設したキャンプ場の附属施設をリノベーションおよび新築したものです。

以前の全体風景

以前のサニタリー棟外観

以前の炊事場棟外観

以前は町が経営するキャンプ場があり、10年以上前に閉鎖されたまま建物だけが残っていました。今回それを再生して新たなキャンプ場としてスタートさせることになり、設計に携わりました。

リニューアルするにあたり、コンセプトやテーマを決めるところから参画しました。高規格キャンプ場を作るということで、古い規格のキャンプ場からの脱却を目指すのですが、具体的には、自然を相手するのだから汚くても不便でも当たり前といったイメージで一部の人にしか受け入れられなかったキャンプから、キャンプ道具も高度化し、楽しみ方も多様化した現在において、水廻りをキレイにし、利用者に快適に安心してキャンプを楽しんでもらえるようにすることでした。

サニタリー棟はトイレとシャワーがある建物で、元々入口がオープンになっていて男女はその先で分かれていました。それを男女それぞれの扉を設け、屋根の形状を一部変更、屋根材も掛け替えポリカーボネートのトップライトも設けました。

ガルバリウム波板と同じ形状のポリカーボネート納まり。(工事中)

トイレはシンプルにラワン合板の壁とし、天井は昔の梁や小屋組をあらわしに。シャワー室は、まず靴を脱いで上がる脱衣場および洗面コーナーを設け、その奥にカラーモルタルで仕上げたシャワーブースを設けました。

キャンプ場は木々が生い茂り、窓からはあまり採光が取れないため、トップライトからの光を取り入れています。

炊事場棟は、形状はほぼ変えず、素材の変更のみを行っています。昔ながらの暗いイメージを変えるために、屋根材と外壁を軽快に明るく変更。屋根はサニタリー棟で使用したポリカーボネートの波板を全面に採用。野地板や鼻隠しなども極力排除して軽い雰囲気にしています。一方で外壁は既存コンクリートブロックの上からレッドシダーの屋根材を張り付けました。

内部は基本的に大きく変えていませんが、床は木目調のタイルを張り、シンクの横に作業台を設け、給湯設備を備えました。また照明器具は昔ながらの蛍光灯をやめ、スポットライトなどに変更し、屋根が透過性の素材な事もあり、夜は行灯のような存在にもなっています。

今まであったキャビンは腐朽しており解体することになりました。代わりに新たなキャビンを作ることになったのですが、10平米程度の床面積しかないので、外部のウッドデッキと室内空間とが繋がるように大きく開け放てる開口部を作り、広々と使用出来るようにしました。

内部はシンプルにラワンの壁と天井、床は杉の無垢フローリングを張っています。屋根形状は雨をデッキに落とさないようにもしているのですが、ロフトの天井高さを確保するために棟を対角線上に通し、違う方向へ勾配を取っています。

ロフトには大きなはめ殺しの窓を設け、朝目覚めた際にグリーンがすぐに目に入るように配置しています。