<概要>
場所:東京都港区
面積:床面積68㎡
構造:RC造
二人のお子様とご夫婦のためのマンションリノベーションです。
リビングスペースを広げたいということと、お子様も男女で既に小学校に入られているために各々の個室はしっかり仕切るということで2LDKを3LDKにすること、浴室を窓に面した壁側に移動したいということ、内装はなるべく素材感を感じられるもので、かつお子様が汚したり傷つけたりしても気になりにくいものということが主なご要望でした。
トイレがパイプスペース直結タイプのため移動が難しく、浴室も窓の位置から決まってきたため、LDKと個室の位置関係は以前とさほど変えることなく微妙な幅と奥行の調整と廊下の面積削減で個室の増設と広がりを感じられるリビングスペースを実現しました。
リビングダイニングの隣家に面する壁面は開口部が無いため、部屋の印象を方向づける造作がしやすい部分で、今回はより広がりを感じられるように腰壁と飾り棚で水平方向を強調しています。
床には傷が目立ちにくいよう木目と色の違いが大きめのアカシアの無垢フローリングを採用し、腰壁は少し色の濃いラワンで空間を引き締めています。
腰壁と飾り棚で挟まれた壁はごく薄いブルーで塗装しており、全体に素材感が強めの部屋にすっきりした印象を与えています。
リビング入口付近の天井にある大きめの梁型を利用し、ラワンの羽目板で一度高さを抑えてから明るく天井の高いリビングに入ることで、よりリビングの開放感を強めています。
腰壁はちょっとした収納になっており、常備用の水などが収納できます。
夏場は南風がよく抜ける立地でリノベーション以前も玄関のドアを開けて風を通して生活をされておりましたが、キッチンが通風上のデッドスペースになっていて廊下が風の通り道になっていました。
そこでリビングからキッチンを通って玄関までまっすぐに風を通すために玄関とキッチンの間にスチール製の風窓を設けました。
風以外にも目線が抜けるため、リビング側から見ても開放感が出て、玄関ドアが開いてるかどうかなども確認しやすくなっています。
風窓があることで玄関ドアが閉まっていても玄関の閉塞感は薄れ、真っ暗になることもなくなりました。
洗面脱衣室は収納を多めにとりながらも複数での利用で混雑しにくいよう計画しています。
以前は洗面脱衣室まで少し廊下があったのですが、浴室との位置を逆転することで廊下が不要になり、その分が寝室から使うウォークインクローゼットとして活用できました。