<概要>
場所:東京都練馬区
面積:床面積 66㎡
構造:木造
築52年の木造戸建てのリノベーションです。
66平米に家族4人と猫2匹で暮らすということで、空間をいかに効率よく活用するかということと、猫を飼い始めてからご主人が猫アレルギーと発覚したことで必要に応じて領域を区切るというのが大きなテーマとなっています。
空間的には日当たりの良い2階の天井を抜いて開放感のあるワンルームのLDKとし、個室と水廻りを1階にまとめました。
1階は2つの個室がありますが、将来的には3室にもできます。現在はお子様もまだ2歳と0歳なので子ども室に4人で寝る予定ですが、将来的に子ども2人で1部屋から1人1部屋へと変遷していく予定です。お子様が独立された後はご夫婦の寝室と客間のような使い方も想定できます。
クローゼットも個別で設けると場所をとるので1箇所にまとめ、スペースのロスが少ないウォークスルー型にしています。洗面脱衣室と空間をまとめることで閉塞感を少なくしています。
2階のLDKはリビング部分を畳の小上がりの茶の間にすることで用途に柔軟性をもたせ、ダイニングの一部としても使えるようにしています。天井を抜いているので圧迫感もなく、窓の位置も高くなることで隣の屋根越しに空へと視線も抜けるようになりました。猫用のスペースとしてリビングの一部を区切れるようにしてあり、一番奥には猫階段も設置しています。
性能面では省エネの補助金を得て通常より断熱性能を高めています。耐震改修も行い、これからも永く使っていけるよう考慮しています。
茶の間リビングダイニングとキッチン。ダイニングテーブルは大工さんが製作したもので、小上がりに座っての食事もできます。
間仕切りネットの開閉比較写真です。必要に応じて猫と人の生活の場を区切るために収納できるネットを設けています。おそらくネットは登らないだろうとの想定ですが、もし登るようになったら別の手段を検討します。
畳の小上がりはセミオーダーの収納箱にあわせて高さを設定しています。
キッチンと猫スペースの間にはいたずら防止のガラスがはめ込んであります。
南側の施工前との比較写真です。茶の間を小上がりにした分、窓の位置も高くして、隣の屋根越しに空が見えるようになりました。
ダイニング側からは見えにくい位置にオープン棚を設けて書類やDVD等を収納します。
杉板でつくったこのドアはお子様と猫が勝手に階段を降りないためのものですが、冷房の効率化にも有効です。
北側の比較写真です。天井を抜いたことで空間の広がりが大きく変わったことが感じられると思います。
外断熱にすることで、元の天井を落として古い屋根下地をあらわしています。
寝室は最小限のスペースですが、子ども部屋が必要になるまでは納戸か書斎として使われる予定です。
子ども部屋は当面は家族全員の寝室として使われ、必要に応じて2分割できるようになっています。
階段は元より勾配をゆるくしていて、視線も抜けるので玄関から見ても以前より広さを感じます。
階段登り口の柱は元々あるもので、簡単な補修をしてから塗装しています。
洗面脱衣室とウォークスルークローゼットを一体化し、収納効率を上げています。
外観は窓の変更と塗替え、屋根の葺き替え程度と必要最小限の工事に抑えました。