住宅設計者の自宅設計 01 out of the blue

事情により突然家を建てることになりました。
人生はどうなるかわかりませんね。
折角の機会ですので、住宅設計を生業とする者が自分の家を建てるまでを可能な限り詳らかに記録していきたいと思います。

元々、仮に家を建てるなら子どもが巣立った後に自然が豊かな場所に小さな大人用の家をなどと夢想していたのですが、現実はまだ子どもは2歳。
当然、大人用の家どころではなく、子供といかに楽しく過ごしていける家になるかが主眼となり、今までぼんやりと思い描いていた「いつかの自分の家」像を叩き壊すところから家づくりが始まりました。
また、自宅と言っても施主は妻と考え、あまり「設計者の自邸」などと思わず普段よりもちょっと施主がやっかいなプロジェクトくらいな感覚で、最初は割と気負わずにスタートしました。
そう、最初は。

さて、家を建てるには土地があるわけですが、今回の現場はこちらの草が刈られている部分
土地

行き止まりの2項道路に面したセットバック後77平米の西側道路の整形地です。
残念ながら自然はほぼ0ですが、あまり関係のない人が通らない静かな場所というのはありがたいポイントです。
また、用途地域は中高層住居専用地域ですが高度地区が1種(東京都は6寸勾配斜線)と厳しいため、今は空き地の南側(草ボーボー部分)もあまり高い家が立たないというのも2階建てで済ませたい身分(3階になると準耐火建築物になり単価が上がり設計の自由度が減るため)としてはプラスポイントです。
私道だからかわかりませんが、ストリートビューでも見られないというのもちょっと嬉しいポイントです。
地盤調査をしたところ全箇所換算N値3以上と木造の2階建てには全く問題なく、ハザードマップなどでも特に問題の見当たらない優良な土地と言えそうです。

この土地でどのような家を設計するか、次回からプランニングに入ります。(柳本)