この写真は無垢フローリング施工中のものですが、無数に挟まっている青いものが何かおわかりでしょうか。
これはフローリング1枚1枚に一定の隙間を開けて施工するためのスペーサーです。
なぜ隙間が必要かというと、無垢(特にオイル系塗装)フローリングは季節に寄って幅方向への伸び縮みがあるためです。
樹種や材の幅、塗装の種類、施工時期によって微妙に施工時の隙間を調整しているのですが、この例の場合はPPバンド(梱包に使うアレ)くらいが丁度よかったようです。
この隙間なく施工してしまうと、翌年の梅雨時あたりに不陸が発生する可能性が高くなります。
梅雨時に施工する場合でも、出荷時に十分乾燥されているため、現場で梱包を開いて2週間位放置した状態でなければやはり隙間が必要です。
いわゆる合板フローリングの場合はそこまで動かない上に3枚分くらいまとまっているので施工も早いですが、無垢の場合はこのような細かい手間がかかるのでコストにも反映されてしまいます。
その分、完成時の自然な風合いは格別だと思います。(柳本)