秩父の家(増築)

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寝室から見える隣家の味のある外壁<概要>
場所:埼玉県秩父市
面積:既存 98平米 + 増築 50平米
建物:木造戸建て(増築・地上2階)

2008年に竣工した秩父の家の増築計画です。

美容室が手狭になったことと、子供室が必要になったことを受けての増築で、敷地南側の空き地を埋めるような計画になりました。

一般的な内装リフォームと違い(※注1)増築の場合は建築確認申請が必要になります。今回は新築時から設計していたこと、築浅で新築時の申請書類が全てあったことなど増築に必要な資料が全て手に入ったため(※注2)スムーズに申請を進めることが出来ました。

美容室は軽いイメージチェンジも兼ねての増築となり、既存部分のカットスペースも手を入れました。増築部分は既存部から奥に進む形となり、さらに一番奥にはヘッドスパも行うシャンプースペースを設けました。あえて窓をなくすことでプライベート感の強いスペースとなりました。

住宅部は居間の南側に寝室の増築という形になりましたが、元よりメインの採光面が東側だったことと、南側にあった小さな窓がなくなった代わりにハイサイドの窓を設置することで明るさは確保できました。

増築部の屋根はルーフバルコニーにしていて、居間のハイサイド窓を通じてのコミュニケーションができます。バルコニーからは夜祭の花火もよく見えます。

※注1:リフォームでも確認申請が必要な場合はあります。また、確認申請が不要な場合でも建築基準法は適用されます。

※注2:物件によっては新築時の申請書類の紛失や完了検査を受けていない等の理由で現況が適法かどうかの判断から始める必要があり事前準備で時間がかかることもあります。

増築前ファサード左は新築時のファサード。南側の敷地を目一杯使っての増築。敷地は台形になっており、道路側が一番狭く、また窓を設けたくないという要望があったため、1階はシャンプースペース、2階はウォークインクローゼットとして活用した。美容室入口の扉は塗替え、少しだけイメージチェンジした。
ファサード

手作り感もある美容室エントランス美容室入り口前の壁には手描きのサイン。

増築前美容室左は増築前の美容室。正面の棚の裏がスタッフスペースだったが、増築部に移動したために空間がスッキリとした。カットスペースの鏡は遊び心をもたせながら、店内全体が見渡せるという役目も担う。
既存美容室キャッシャー側既存美容室の鏡面

オリジナルのレジカウンターレジカウンターも新設。右奥が増築部。

増築美容室増築美容室待合側増築部は既存部に比べるとやや落ち着いたイメージ。

待合は適度に仕切られている待合は本棚で適度に仕切られている

増築美容室シャンプー側一番奥にあるのがシャンプースペース。適度な目隠しで不安感のないリラクゼーションスペースとなった。
スパ風のシャンプー室シャンプースペースの照明は施術時に眩しくないよう正面の間接照明のみとした。床のモザイクは様々な並べ方を検討した成果。

トイレの手作りアートトイレには釘に糸を張って文字を作ったアートが。

増築寝室ベランダ側を見る増築寝室WIC側2階増築部。窓は以前リビングについていたものを転用した。

増築前居間左は増築前のリビング。正面の窓はルーフバルコニーに面したハイサイド窓に変更し明るさは同程度確保。
増築部寝室入り口

既存書斎は壁を合板張りに変更既存部の書斎。この部屋も増築により窓が一つなくなったため、西側のFIX窓を滑り出しに変更した。

増築ルーフバルコニーへのはしごルーフバルコニーに登るはしご。

リラックスできるルーフバルコニールーフバルコニーからの景色ルーフバルコニーに窓が面しているのでハイサイドでも掃除は楽。秩父の山々や夜祭の花火もよく見える。