第3回リノベーション体感プログラムを開催しました

見学の様子
引っ越し等で報告が遅れましたが、去る9月23日、第3回リノベーション体感プログラムを開催しました。この段階では間仕切り壁や天井、床の下地が見える状態で、壁や天井の中に何が入っているのか、壁仕上げの下地の種類にどのようなものがあるのかなどを見て頂きました。

天井懐
まず、天井には給排水の配管や換気扇のダクト、電気配線等があります。この建物はセントラルヒーティングシステムが入っているために送風ダクトが天井内ので大きな割合を占めています。また、骨組は今回は木ですが、LGSと呼ばれる鉄骨で組む場合もあります。

電気配線
壁の中は主に電気配線が通ります。写真の位置は集合スイッチの場所のためにかなり多くの配線があり、こういった場所は後々釘などを打つと配線を傷める可能性があるので注意が必要です。

防音壁
また、屋内の間仕切り壁で防音措置を施したい場合には壁内の反響を抑える目的でこのようにグラスウール等を入れます。よく勘違いされがちですが、グラスウールのようなふわふわした素材は防音性能はほとんどなく、吸音するのみです。防音性能を持たせるには石膏ボードを重ねる等で質量を与えなければなりません。また、素材によって遮る周波数帯が異なるために様々な素材を重ねる場合もあります。

合板と石膏ボードの比較-断面
続いては壁や天井の下地となるボード類です。一般的に室内で良く使われるのは合板と石膏ボードです。ここから数枚の写真は左が合板、右が石膏ボードになります。1枚目は断面ですが、合板はその名の通り数枚の薄い板を合わせて作られていますが、石膏ボードは粉を固めて両面に紙を貼っています。

合板と石膏ボードの比較-ビス
続いての写真はビスを打ったものです。合板には木の繊維があり、それが層になっているためにビスを打った時にビス山にしっかりと繊維が絡んで固定されます。一方石膏ボードは表面は紙ですし中は粉状のためにビス山がくいこまずにボソボソになってしまいます。そのため、石膏ボードにビスを打ちたい場合にはボードアンカーと呼ばれるものが必要になりますが、タオル掛けのように頻繁に引っ張られる物の場合はアンカーを打ってもいずれ弱まってしまいます。

合板と石膏ボードの比較-ビス穴
ビスを抜いた後の写真です。石膏ボードの穴が広がっているのがわかると思います。

合板と石膏ボードの比較-叩いた様子
次の写真は小さなハンマーで叩いた様子です。合板は少しへこむ程度ですが、石膏ボードは完全に割れてしまいます。

合板曲げ
また、合板の特性として曲げることも可能です。

ボードと合板の混合
それでは石膏ボードの方が良い点は何かといいますと、まずは価格がかなり安くなります。また、質量が大きいために合板よりは遮音性能がいくぶん高くなります。そして何よりも面が平滑なので様々な仕上げ用の下地として使えます。特に仕上げが左官や塗装などの場合は合板そのままだとアクが出てしまうために何らかの措置が必要になります。上の写真は石膏ボードと合板が混ざってますが、合板の場所は家具を固定する位置になります。

このように、完成してしまうと見えなくなってしまう下地や骨組みですが、現場では適材適所で使い分けられています。その内容をあらかじめ把握しておくと、住み始めてから手を加える際にどうすれば良いかがわかるのではないでしょうか。この現場もあと少しで完成するので楽しみです。(柳本)